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投資姿勢は企業に学べ!プロダクト・ライフサイクルを投資に応用!

個人投資家であれば、ETFより個別株に投資したい、そういう人も多いかと思います。私は、サラリーマンの資産形成は、ETFをベースにすることを勧めていますが、もちろん個別株に投資しても(ある程度の時間さえかけることができれば)良いのではないか、と思っています。

しかし、個別株に投資するのであれば、それなりに考えることが多くなってきます。その1つが、「どのようにポートフォリオを組むか」ではないでしょうか。ある意味ETFであれば、SP500に投資することで、500社に分散できるわけですから、それなりに銘柄分散というフリーランチは得ているわけです。一方で、個別株は、ある程度分散して、リスクを減らすことが重要になります。

そんな時、「どのように分散するか」というのは、大きなテーマになってくるのではないでしょうか。今回は、私も実践している、「プロダクト・ライフサイクルのポートフォリオマネジメント」について解説します。

この記事は、こういった人におすすめです。

  • 個別株に投資しているけど、今のままの投資スタイルだと不安な人
  • 個別株投資で、今持っている銘柄で本当に「分散」ができているかわからない人
  • 個別株投資をはじめてみたいと思う人
目次

企業がどのように資産を管理しているか:ライフサイクルとPPM

個人の投資も、企業の投資も、基本的には同じ考えです。それは、「中長期で繁栄するために」複数の資産を持って、一つが仮にダメになっても、他の資産が伸びて、トータルでプラスであればOKという考え方です。分散投資の基本とも言えるでしょう。

では、企業はどのように、自らの資産(アセット)を管理しているのでしょうか。多くの企業が採用しているのは、ジョエル・ディーンが提唱した、「プロダクト・ライフサイクル」という考え方と、かつてボストン・コンサルティング・ファームが提唱した「PPM理論」というものです。

プロダクト・ライフサイクルとは?

まず、プロダクト・ライフサイクルについて、簡単に解説しましょう。プロダクト・ライフサイクルは、1950年代に提唱された、製品の売上と利益を、時間軸で考えたものになります。

同理論では、製品は時間軸により、4つの段階に分けることができます。(以下、NRIより引用)

  1. 導入期:製品を市場に投入する段階なので、需要も小さく売上も大きくありません。製品開発費がかかるだけでなく、製品認知を高め、市場拡大させることが最優先課題なので、広告宣伝費もかかるため、利益はほとんど出ません。
  2. 成長期:売上と利益が急拡大する段階で、競合他社も増加します。消費者ニーズも多様化するため、製品改良や差別化戦略を重視し、自社製品のブランド力を高め、市場に浸透させることが重要な戦略となります。
  3. 成熟期:市場の成長が鈍化し、売上、利益とも頭打ちになる段階です。上位企業にとってはコスト優位性を活かしシェアを維持することが重要な課題で、下位企業にとっては生き残りをかけ、特定ターゲットをねらったニッチ戦略が重要になります。
  4. 衰退期:値引き競争が頻繁に行われ、売上も利益も減少する時期です。投資を抑えて効率性を高めながら、既存顧客を維持することが重要な課題になります。また、ブランドの残存価値を他の製品に活用したり、撤退時期を判断することも重要です。

時間を横軸にした、売上と利益の曲線は以下のようになります。

プロダクトライフサイクル|製品ライフサイクルの例と戦略に活かす方法 ...
出所:ブランディングの教科書

PPM(ポートフォリオマネジメント)理論とは?

PPM(ポートフォリオマネジメント)とは、上記のプロダクト・ライフサイクルを発展させた考え方になります。1970年代にボストン・コンサルティング・グループによって提唱された分析手法になります。

「市場成長率」と「市場占有率(マーケットシェア)」の2軸からなる座標上で事業や製品、サービスを分類することにより、経営資源の投資配分を判断するための手法です。PPM理論では、事業を下記の4つのポジションに分類します。

・花形(Star):成長率が高くて利益が低い
・金のなる木(Cash Cow):成長率も利益も高い
・問題児(Problem Child):成長率は低いが利益は高い
・負け犬(Dog):成長率も利益も低い

イメージにすると以下のような形です。

株式投資における企業のライフサイクルとは?

では、上記2つの理論を、株式投資にあてはめて考えてみましょう。まずは、プロダクト・ライフサイクルを、企業に当てはめて考えてみます。

製品にも旬があるように、企業にもライフサイクルがあります。プロダクト・ライフサイクルにたとえると、企業は以下のように分類できます。

  1. 導入期:まだEPSが赤字、もしくはほとんど利益が出ていない状態だが、成長率は素晴らしい会社。IPO直後の会社などが該当する 例)Tesla、Okta、Zendesk、Unityなど
  2. 成長期:EPSが黒字化しているが、まだまだ高い成長率を出している企業。まさに「今が春」と言わんばかりの企業が該当 例)GAFAM
  3. 成熟期:EPSは高い水準を保ち、安定した利益を出している企業。一方で、大きな成長は見込みづらい企業が該当 例)AT&T、Verizonなど
  4. 衰退期:売上・利益ともに減少傾向な企業。 例)日本の百貨店など(JTも…?)

先ほどの表に合わせると、以下のようになります。

上記の企業を、PPM理論に当てはめると以下のようになります。

ライフサイクルごとの投資スタンスをどのように考える?

では、それぞれのライフサイクルごとの投資を、どのように考えるべきでしょうか。私はこのように考えます。

1.導入期:将来のテンバガー候補ではあるが、沈む船が多いことも事実。若くても最大PFの20%まで(私は10%程度を目標にしています。)分散はしっかりと行う。

2.成長期:投資のメイン先。PFの40~60%を占めることを目指す(私は60%程度です。)分散も重要だが、「コレ」と思った企業にはある程度資金を貼ってもいいかもしれません。将来2~3バガーになることが目標。

3.成熟期:安定しているため、PFのクッションとして活躍。若いうちは10%程度でもOK。ある程度資産形成が目標に達したら、PFの50%程度まで伸ばすこともありか。(私は現在15~20%前後)。年リターン5%を長期で出してくれることが望ましい。

4.衰退期:持ってはいけない。資金移動を勧める。

>>>あくまで個人的な感想ですが、セブン銀行は3の成熟期に入ろうとしており、JTは4に入ろうとしていると思っています。その理由はこちら

まとめ:企業がどのライフサイクルにいるか、意識して投資してみよう

個別株に投資するということは、決して簡単ではありません。一方で、個別株を複数持つことで、リスクを分散することは可能です。

分散するには、「企業がどういったステータスか」を理解し、異なるステータスにいる企業を選ぶことが重要です。その意味で、セクターではなく、こういった企業の「ライフサイクル」に注目することは、リスクを分散するいい手法の1つであると言えるでしょう。

もし、今あなたが投資先に悩んでいるのであれば、企業のライフサイクルを見極め、分散されたポートフォリオを組んでみてはいかがでしょうか?

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